発注者=豊島区、独立行政法人都市再生機構
[事業統括・事業整備運営]
日比谷アメニス・都市計画研究所・株木建設・NTTアーバンバリューサポートコンソーシアム
総合デザイン監修=NTT都市開発株式会社
造園設計=株式会社都市計画研究所
ランドスケープ・照明デザイン=ソラ・アソシエイツ
造園施工=株式会社日比谷アメニス
IKE・SUN PARK
Toshima city, Tokyo
Orderer is Toshima city, Urban Renaissance Agency
Business management by Hibiya Amenis Corporation+TOSHIKEIKAKU
KENKYUJO Co.,Ltd.+KABUKI CONSTRUCTION CO.,LTD.+NTT Urban
Development Building Service Corporation consortium
Comprehensive design surervisin is NTT Urban Development Corpotration
Landscape design by TOWN & CITY PLANNERS INC.,
Landscape & Lighting design by sola associates
Landscaping construction by HIBIYA AMENIS CORPORATION
Text by Koichi Shioi [sola associates]
Photo by Forward Stroke inc., sola associates*, HIBIYA AMENIS**
つなぎ、育む都市公園
近年、公園業界は P-PFI 制度等の導入により大きな転換点を迎えた。
経済合理性重視の商業的開発手法に倣った事例が散見される中で、投資回収を前提とした施設計画や集客競争、チェーン店によるサービスの画一化による没個性、事業者にとってハードルが高い賃料水準といった課題意識を感じていた。しかし公園とは、本来的には地域住民一人一人の日常を豊かにするための場所であるべきだ。観光施設や集客施設としての価値以上に、この役割を大切にしたい。本計画では、そういった課題意識を背景にこの地域特有の課題や防災公園としての役割を捉え、移り行く街と共に成長する「つなぎ、育む都市公園」を計画した。
①ひらかれたエントランスと安心感のある光環境、公園を横断する新たな都市動線により、地域を「つなぐ公園」
②恒常的なカフェ、短期的なスタートアップ小店舗、定期開催のイベントにより地域と共に街を「育む公園」
③防災公園としての役割を捉えつつ P-PFI の利点を発揮し、日常的にも魅力的な使い勝手とデザインを実現
提案に至る背景と課題
本公園は、池袋駅から連続する副都心の賑わいがサンシャインシティの裏側で消失する場所に位置し、大塚駅方面の木密地域や昔ながらの商店街にも近接するという、ユニークな立地にある。北西隣地においては、数年の間に私立大学の開学と高層マンションによる再開発が予定されており、急速なニーズ変化が予想される立地でもある。
事業である本公園は、防災公園としての役割や、ハード面の様々な課題に応えるため、デザイナーと設計者、施工者が1つの事業体を組むことで、P-PFI 方式の利点を最大限に発揮し、公園運営のあり方に対する目標の実現を目指した。
イケ・サンパークロゴ
『P-PFI』に求められる ランドスケープのデザイン力
本公園は長期にわたる豊島区・独立行政法人都市再生機構とコンソーシアムの思いと期待、要望をランドスケープのデザイン力により成立させることが求められた。
●上位計画から読み取れるキーワード
『次世代に誇れる環境・空間』『回遊性と賑わい』『国際文化創造都市』『安心・安全』
●当公園の位置づけ
『池袋駅周辺4公園において最大面積を誇り存在感のある公園』『みどりのネットワーク拠点として災害に強く文化と賑わいを創出する公園』
●デザインの基本方針
『防災公園の機能に加え、日常的に体感できる多彩な魅力を創出』『上位計画や都市の文脈に沿った、この場所ならではのユニークな公園』『世界に発信出来るような、記憶に残る多彩で美しい都市の情景を演出』
上記を統合し顕在化する約1.7haの空間デザインのあり方はアーバンスケールとヒューマンスケールを織り混ぜながらそこに現れる距離感、間合いが訪れる人の心地さを生み出すように操作し計画している。
さらに日常と防災時、夜間におけるパーソナルとコミュニケーションの姿を限りなく想定し、居心地、過ごし方をシークエンスとシーナリを繰り返し検証し、モダニズムとコンテンポラリーデザインを融合させることで本公園のデザインの姿が創造されると説いたものである。
空間構成
公園の大きな構成は中央の原っぱ広場と5つのエントランスエリア、交差しながら繋ぐプロムナード、公園全体を包む並木の樹林帯となる。
サウスエントランスは2.2mの高低差を解消するための階段とそこから派生するステージベンチ、1/25勾配のスロープ、さまざまなスケールの園路を絡ませることで、人々の動きが立体的に交わる場としている。
中央エントランスのロングベンチは座面を透過性のある素材とし、夜間には光の帯に人々が佇む印象的な風景を創出している。またペイブメントは研磨とショットブラスト仕上げを展開することで、自然光と人工光に反射反応させることによって、移り行く時間を映し出すことを試みた。
植栽計画については、防火樹林帯のシラカシとイチョウの並木、各エントランスのソメイヨシノを骨格にしながら、ハクモクレンやイロハモミジなどの季節を彩る樹木と、クリやビワ、ヒメリンゴなどの食用植物を配植している。
またこの地域が江戸時代において園芸の里と呼ばれ、様々な園芸品種を生み出してきた歴史を踏まえて足元の樹種は郷土の園芸種も織り交ぜ流れるように配植することで、地域の彩りの歴史を受け継いでいくことをねらいとしている。
そしてイーストエントランスのソメイヨシノの保全、記念樹ソテツの移植、造幣局時代のマンホールを再利用したカフェテーブル、巣鴨プリズン時代の石積み排水溝と石垣の再利用を行い本敷地の記憶を繋いでいる。
ナイトエコノミー
豊島区の推進するナイトタイムエコノミーを体現できる公園とするため、誰でも安心安全に使える光環境を計画した。公園全体の明るさ感を生みだす樹木のライトアップや、情景の場をつくるベンチ照明、店舗やコトポートと連携して明るさと色温度を設定し統一感のある賑わいをつくるなど、夜間の魅力向上のために様々な立体的な光のしかけをつくっている。
P-PFIにおける多彩なプログラムに対するランドスケープデザインの姿勢は時代変化の中、人々が大きな空の下で出会う状況を限りなく読み解き、ニュートラルに想像することから、おおらかで綿密なデザイン分析が必要となると捉えている。
IKE・SUN PARK Landscape
IKE・SUN PARK Landscape Lighting
イケ・サンパーク
所在地東京都豊島区南池袋4丁目42番
発注者豊島区・独立行政法人都市再生機構
主要用途防災公園
[事業統括・事業整備運営]
日比谷アメニス・都市計画研究所・株木建設・NTTアーバンバリューサポートコンソーシアム
設 計総合デザイン監修/ NTT都市開発株式会社、造園設計/株式会社都市計画研究所ランドスケープ・照明デザイン/ソラ・アソシエイツ(藤田久数、塩井弘一、三井敦史、山下純司(元所員))
建築設計/株式会社都市計画研究所、株式会社日総建、株式会社北村大作建築設計事務所…